ナレッジマネジメントは日本の文化・組織に定着するか?


1.企業の現状
現在中規模以上のほとんどの企業にパソコンが導入され、それらがネットワークでつながり、電子メールもしくはグループウェア等にて何らかの情報交換、情報共有らしき事は既に行われている。しかし現実問題これらを導入して利益向上に結びついている企業は殆ど無いと言っても過言ではない。 実際運用を始めてある期間を経過して見ると、情報発信する人間は特定の人間に絞られ、特定の人間しか情報の書き込みを行わず、誰もアクセスしない情報・ゴミのデーターベースが散在し始めている。

2.日本企業の横並び体質による2−8の論理
現在の日本の大企業の横並体質を2−8の論理に当てはめて見ると、上記の理由が明確に現れてくる。 企業が実際利益を上げる場面を考えて見ると、お客様が商品なりサービスを購入してくれ、代金が動く時であり、直接ユーザに接している営業マンがその殆どの役割を担っている。 会社規模や業種にもよるが、営業部隊は多くとも全社員の20〜50%ぐらいであり、さらにその中でも本当に出来る営業マンは、その中のさらに20%である。その他の80%はその他大勢である。これが2−8の論理である。 そう考えて見るとナレッジマネッジメントを導入し、皆で知恵や情報を出し合いましょう言って、情報 が提供されたとしても、その80%は殆ど既知もしくは当たり前の情報であり、殆ど役に立つとは思えない(ゴミ)情報である。 それでは残り20%の出来る営業マンからの情報が有るじゃないかと言われるかも知れないが、これらの出来る人間は得てして自分のノウハウに関わる情報はそう安々と出したがらない。たとえ出したとしても、その他大勢的な人間がそれを真似するのはそう簡単な事ではない。

3.個人の情報管理も出来ない人間が、ナレッジマネジメントを出来るはずがない
個人における情報収集や整理・運用・活用できない経営トップが、ナレッジマネッジメントを実践できるはずがない。 最低限自分の情報管理・運用が行える様になるベシ。

4.ユーザ側から見たナレッジとは何かを考え、ビジネスのどこに位置付けるかが重要
今までにパソコンが導入され社員一人一台の環境になり、社内の効率が多少上がったとしても、ユーザから見れば何の関係もメリットもない。実際の利益には直結していない。ユーザから見たナレッジ・知識とは何かを考えると、『問題解決』や『意思決定』に役立つ情報が求められており、それが提供出来て初めて企業利益に結びついていく。 そう考えると、まず第一に取り組み集中しなければらないのは、社内の効率化ではなく、ユーザとの接点に対していかにナレッジマネジメントの考えを導入するかである。 どちらかと言えば、 One To One マーケティングの発想に基ずくナレッジマネジメントの実行である。 まず第一にやるべき事は社内における文書管理や情報共有ではなく、ユーザに対する役に立つ情報提供、ユーザとの情報共有である。その為に文書管理や情報共有手法を使うべきである。 これが出来れば逆に社内に適用するのは難しい事ではない。 そう考えると、

・ユーザに対する購買意欲を決定づける様な情報(意思決定)とは何か?
・購入してくれたユーザに対するアフターフォローや再度購入して頂ける様な情報とは何か?
・購入して頂いた商品・サービスに対する操作法・故障・クレーム時に役立つ情報(問題解決)とは何か?


を構築する為にIT情報投資を行い、仕組みを構築する事に全力投球すべきである。



戻る